メディア掲載

9月 27, 2011

人力翻訳プラットフォームのGengoが525万ドルをAtomico及び500Startupsから調達

東京に拠点を置く人力翻訳サービスのGengo(「翻訳のメカニカルターク」)は、シリーズAラウンドにて資金の調達を行った。この525万米国ドルは、ロンドンに拠点を置き、スカイプの共同創立者であるNiklas Zennström氏が率いるベンチャーキャピタルのAtomicoと既存の投資家である500 Startupsによるものであった。Atomicoのパートナーであるタムラ・ヒロ氏が、Gengoの役員に加わる予定である。

今回の資本注入は、同社がこれまでに投資家から調達したシードファンディングによる175万米国ドルに続くものとなる(Gengoのその他の支援者には、Mitch Kapor氏、Team Europe Ventures、Point Nineその他が名を連ねる)。Gengoは、この新規の資金を販売・マーケティング・エンジニアリングの増強、自社のAPIビジネスの拡大及び自社の世界規模のネイティブの翻訳者ネットワークの成長のために利用すると発表している。

シリーズAラウンドは、何の苦労もなく行われた訳ではないようである。なぜなら、Gengoが1年前に対応していたのは9か国語であったが、今や合計15ヶ国語(アラビア語を最近追加)に対応しているのである。同時に同社は、1000パーセントの収益の成長を見込んでおり、かつ2011年度の第1四半期の同社の翻訳量が過去最大になったと述べている(Gengoの翻訳数は現時点で1500万語を超えている)。

ここで特筆すべき点は、価格は1語につき0.05米国ドルからで、翻訳は3000人を超える世界中の翻訳者ネットワークが行うことである(翻訳数が多い場合でも機械翻訳は使用しない)。ウェブサイトやアプリのオーナーに対しては、Gengoは同社が昨年4月に開始したAPIソリューションを提供している。

CEOのRobert Laing氏は、現在のところ収益の63パーセントは急速に成長しているAPIサービスを通じた大容量媒体(例:手引ききサイト)、eコマース及び旅行サイトによるものであると述べている。収益の17パーセントがアプリのローカライズによるものであり、残りは小規模及び中規模の世界中のビジネス及び個人向けの内容や書類であると言う。 Laing氏によれば、Gengoは特に日本で成功を収めており(顧客の41パーセントは日本が占めている)、次いで米国(26パーセント)、そしてヨーロッパ及びその他の市場が続いている。現在の顧客にはVW、Audi、Evernote、 Pulse、 Greplin等が含まれている。

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