メディア掲載

9月 26, 2011

Gengo は実効性の高いオンライン翻訳で525万ドルを獲得

 Colleen Taylor (コリーン・テイラー) 著2011年9月26日

 Gengoはカスタマイズした言語翻訳サービスを提供する新規事業であり、シリーズA でロンドンを拠点とするベンチャーキャピタル、アトミコならびに500スタートアップスから525万ドルの出資を受けた。

現在の翻訳市場は、社内のフルタイム翻訳者によるハイエンド市場と、Google翻訳が主流のローエンド市場に二分化されている。Gengoはこの2つの市場の隙間を埋めるサービス「大規模な人力翻訳」の提供を目指している。

基本的にGengoは翻訳サービス専用に構築したoDesk (オデスク) のようなものだ。世界各地でフリーランスとして働く3,000人以上の翻訳者を結集し、Gengo独自の専用ソフトウェアプログラムで作業を進める。顧客と直接業務のやり取りをするのに加え、別の新規事業にAPIを提供してその事業のアプリにGengoの翻訳サービスを組み込むことも行なっている。Gengoによると、折にふれて高品質で迅速な翻訳サービスを必要とする個人や事業を対象としているが、市場に参入するために社内に翻訳者を雇うつもりはないと言う。

Gengo がスタンダード翻訳で1単語5セントというわずかな費用でサービスを提供するのには主に2つの理由がある、と同社のウェブサイトに書かれている。「大規模なプロジェクトに携わる数多くのプロ翻訳者の方々が、作業のバックアップとしてGengoを利用しています。安価であれば利便性のために費用をかけてもかまわないと思うからです。それに加えて、当社は事務所に関連する多大な費用を節減しています」顧客が希望する翻訳言語の複雑さの度合いや洗練の程度によるが、Gengoは1ページあたり1時間から16時間で作業を終えることを約束している。

東京に本拠を置く同社だが、獲得した資金を活用して米国にも拠点を拡大する予定だと言う。「Gengoは、国際化ならびに海外のオーディエンスとのコミュニケーションを目指す企業の切り札になろうとしています」と今週GengoのCEOロバート・ラング氏から届いたメールに書かれていた。「私たちは当社の市場に自信を持っています。ですから、エンジニアリングや販売、マーケティングチームを拡大させながら米国やアジアの新規顧客を獲得しようとしています」同社は現在、12名のフルタイム従業員 (翻訳者は外注) が在籍するが、来年の初めまでに25名から30名のチームに成長させる見通しとなっている。

これまでにGengoは、500Startupsならびにミッチ・ケイパーをはじめとするエンジェル投資家から175万ドルのシード投資を受けている。現在、Gengoは15カ国語の翻訳に対応し、その顧客はeHow、Evernote、VW・Audi Financial Servicesなど、さまざまな企業が名を連ねている。

原文はこちらをご覧ください