Gengoの鼓動・コラボレーション: Tech in Asia Tokyo 2015
今月初め、Gengoは渋谷ヒカリエで開催された年に一度のTech in Asia Tokyo 2015カンファレンスに参加しました。2日間に渡って開催されるこのイベントでは、日本、韓国、タイ、マレイシア、シンガポールなどアジア各国から1,500人を超える参加者たちが集まり、アジアのスタートアップ業界について話し合ったり、他の起業家や投資家仲間らと交流する機会を持つことができます。
シリコンバレーなど、遠方からのゲストスピーカーを交えた同イベントでは、全体を通して特に東京とベイエリア間のコラボレーションが注目の話題として頻繁に取り上げられました。シードアクセラレーター、500スタートアップスの共同設立者であるデイヴ・マックルアー氏 (同氏はGengoの投資者でもある)が、500スタートアップス、ジャパンの名の下、日本のスタートアップ企業らが軌道に乗るまでの支援資金となる、3千万ドルの投資ファンドの立ち上げを発表しました。
このファンドを先導するのは、DeNAの自己資金投資家、ジェームス・ライニー氏です。ライニー氏は、日本のスタートアップ業界にはまだ誰も手を付けていない機会があるものの、金融面でのサポートにおいては不足していると考え、そのためこの国に投資するには今が一番だと信じています。
アジアに目を向ける投資家が増えるにつれ、日本のスタートアップ企業も新しい市場への参入やグローバル規模での拡大により一層意欲的となるでしょう。
パネルディスカッションでは、GengoのCEO兼共同設立者であるマット・ロメイン氏が、GinzametricsのCEO、レイ・グリセルフーバー氏と、btraxのCEO、ブランドン・ヒル氏とともに、強健なUS-日本間のハイブリッド企業を築き上げるための戦略を話し合いました。ロメイン氏は、多彩な人材により新しいアイデアや異なる視点が持ち込まれ、それがビジネス自体の成長につながるという、多様性に富んだチームを持つことの利点を説明しました。
同氏は「[企業内に]異なる経験や文化背景を持った人々がいると、会話も興味深いものになります。」と述べ、彼を含む3人のスピーカー達はまた、国際的チームを構築し管理するための戦略についても話し合い、言語、献身、共感の3点が成功のカギとなる要素だと強調しました。
150社以上の企業が参加した東京都心のこの会場では、世界中の文化および言語上の問題を解決することを目標とした、革新的なプラットフォームや製品が多数展示されました。
そのうちの1社が、台湾拠点のソーシャル翻訳プラットフォームLinqappです。Linqappでは、ユーザーがアプリを通して文字や画像、または音声を使って言語関連の質問をすることができ、これに対してネイティブスピーカーがリアルタイムでその質問に答えるという、無料のオンライン言語交換を提供しています。
もう一つのユニークなスタートアップは、韓国のDot。世界初となる点字スマートウォッチを通して、目の不自由なユーザーがより簡単にコミュニケーションをとれるようにするという、壮大なミッションを掲げたスタートアップ企業です。このスタイリッシュな腕時計には、メッセージングシステム、ナビゲーション機能、Bluetooth 4.0、アラーム、そしてもちろん、時刻を知らせる機能が備わっています。
どちらのスタートアップも、異なる言語や文化間でのコラボレーションやコミュニケーションをより一層簡単にするという、さらに大きな目標の達成に向けて懸命に取り組んでいます。
このイベントは見逃してしまったけれど、スタートアップ企業の海外進出についてもっと詳しく知りたいですか? 弊社ブログにて以前ご紹介した、海外進出のヒントをぜひご覧ください。