「適切な品質」を見いだす5つの方法

株式会社Gengoの共同創設者CTOのマット・ロメインが、アイルランドのダブリンで行われたTranslation Automation Users Society (TAUS :翻訳自動化ユーザー協会) のリーダーシップフォーラムについての記事を、最近ブログに投稿しました。この中で、「繰り返し浮上するテーマは、『品質』に対する期待と定義の変化だった」と述べています。またそれと同じ時期に、「業界はついに、翻訳の『適切な』品質を業績で判断するという目標に向って進み始めている」、というナタリー・ケリーによるハフィントンポストの記事(英語のみ)を、私たちの多くが読みました。

多くの国際的な経営者たちは、財政上の留意点やその他の競合する企業の優先事項を踏まえ、このテーマについて真剣に考える必要に迫られています。適切な品質水準を目標とする際には、リスク水準、ブランド、コンテンツのスピードとボリューム、望ましい説得力を考慮に入れる必要があります。

コンテンツの「リスク」水準とは何か?

翻訳が不正確だと危機に瀕する命があるのでしょうか? 余分なスペースや句読点の誤りにより、銀行口座が空になったり訴訟に至るのでしょうか? 医療機器の取扱説明書、医薬品のラベル、航空機の保守手順書を考えてください。

この種の文書については、クオリティの高い翻訳会社や、あるいは高性能な機械翻訳を慎重にポストエディティングすることで対応するのがベストでしょう。とはいえ、どちらも候補にあがらないとなれば、より迅速なターンアラウンドと節約が「適切」な品質になり得ます。

ブランドイメージが窮地に立たされている?

ここで話題にしているのは、見栄えのいい企業のウェブサイトのナビゲーションや、製品のユーザーインターフェース、最新の広告キャンペーンについてでしょうか? こういったものは、翻訳会社が手作業で行ったり、慎重なポストエディティングで対応すべきです。

丹念に言葉を選んで綿密に見直しを行うという職人技が求められます。このようなブランド要素は顧客に企業イメージを植えつけることになるので、ここで求めるべきはこの職人技であり、間違いがあってはなりません。

コンテンツの「スピード」とボリュームとは何か?

これは寿命が長く、監修された、参照性のあるコンテツのことでしょうか? あるいは、明日にはもう置き換えられるような流れの早い、動的なコンテンツを指すのでしょうか? コンテンツが川のように流れ去っていくという意味で「一時的」なものと考えると、完璧な翻訳を実現するために時間とお金を費やすのは、ビジネスとしての採算が合わない可能性があります。もっとはっきり言うと、そんなことを求めていては破綻してしまうでしょう!

現在、世界のコンテンツは指数関数的に増加しており、自由流動的で体系化されていないソーシャルタイプのコンテンツがどんどん出現しています。ユーザーレビューやソーシャルサイトの投稿、eコマース商品の説明や映像字幕などを思い浮かべてください。量も膨大で、しかもあっという間に変化してしまいます! このようなコンテンツを従来のやり方で翻訳している余裕はありません。だからこそ、クラウドソーシングが最適なのです!

コンテンツに説得力は必要か? SEOの重要性は?

手元に膨大かつ動的なコンテンツがあるとしましょう。翻訳の価格を問題にして・・・機械翻訳に頼りたくなるでしょう。ちょっと待ってください! コンテンツに説得力や訴求力を求めるのなら、人が書いたような響きが重要になります。「人の声」を持ったコンテンツは、コンバージョン率に良い影響を与えることが証明されています。機械翻訳も素晴らしいとはいえ、まだ人間的で自然な響きを表現する能力はありません。

しかも、検索エンジンの順位評価アルゴリズムは機械翻訳を検知し、そのアルゴリズムは機械翻訳されているコンテンツに対して人力翻訳のものほど高い評価が付きません。よって、文体に信頼性が感じられ、説得力のあるコンテンツを生み出すには、現在でも人力翻訳がベストです。求められているのは、拡張性のある手頃な価格の人力翻訳です。

「適切な品質を」手に入れるには?

翻訳の品質には幅があります。一方にあるのは翻訳会社の完璧な翻訳でしょう。素晴らしいクオリティで、きめ細かな見直しを行い、時間をかけて正確性を追求したものです。これを実現するには多額の投資が必要です。もう一方あるものといえば、「未修正」の機械翻訳です。こちらはすべてのインターネットユーザーが瞬時に、無料で利用できるため、素早く内容を理解するには便利なものです。

機械翻訳は着実に成長・前進を遂げていますが、それでも頻繁に妙でおかしな訳文にしたり、さっぱり意味のわからない文章に翻訳しています。学習や調整で改善することは可能ですが、それにはかなりの費用がかかるでしょう。

二者の間に妥協点があります。この中間点こそ、強力で拡張性のある技術に管理されたクラウドソーシング翻訳が活躍できる場です。これこそGengoが活況を呈し、年間に何億語をも扱い、手間をかけず、費用効率の高い、「適切な」品質を提供している空間です。将来、この空間に翻訳を依頼する人たちが、考えることなく「それならGengoだ!」、と言う日が来ることを私たちは期待しています。

人力翻訳サービスGengoを活用。原文はこちら。)


Jessica Roland

The author

Jessica Roland

Jessica is Senior Director of Sales Development at Gengo. She comes from the client side of localization, with 15+ years of taking software products and websites global, for companies like EMC/Documentum, Yahoo! and Glassdoor. She loves working with industry colleagues to help influence the direction of globalization technology and practices, building toward a future where translation is everywhere!


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