Gengoの顔: Azman

シニア翻訳者(英語からマレー語)のクアラルンプール在住のAzmanは、IT分野の仕事に長く従事した後に翻訳を始めました。最初は、趣味として古いマレー語の文学作品をブログ上で翻訳する程度でしたが、言葉の世界に浸る毎日を選ぶのに時間はそれほどかかりませんでした。今回は、彼の話をご紹介します。

何カ国語話せますか? 習得法は?

母国語はマレー語です。他のマレーシア人と同じように、英語は学校で修得し、主にビジネス上の日常コミュニケーションの際に使っています。学校では、アラビア語も学びました。また、1990年代には、カリフォルニア北部に数年間暮らし、コンピュータエンジニアリングの学位を取得しました (スペイン語も1学期間学びました)。カリフォルニアでの生活は本当に楽しかったです――見るべきものは山ほどありましたし、多種多様な文化や言語が混在していました。

翻訳を始めたきっかけは? 翻訳はフルタイムでされていますか?

翻訳は趣味として始め、現在は、フルタイムのフリーランス翻訳者として働いています。マレー語で書かれた18世紀~20世紀の文学作品をジャウィ文字 (マレー語の発音を持ったアラビア文字) から英語に翻訳し、ブログで公開していたんです。

私はITコンサルタントとして17年間働いた後、何か別のことに挑戦したいと思うようになりました。周囲に色々と話を聞いた後、週末に翻訳コースを受講して、通常の仕事の勤務時間外にパートタイムで翻訳を始めました。しかし、最終的にはしんどくなってきたので、フルタイムの仕事を辞め、翻訳者として働いています。

翻訳関係で、最も楽しかった経験と最も難しかった経験は?

プロの翻訳者になり、ハードな9時5時の仕事を辞められたことは、間違いなく喜ばしいことでした。また、ラッシュアワーの交通渋滞に悩まされたり、深夜にものすごく寒いITデータセンターでソフトウェアの不具合と格闘したりしなくて済むんですから。翻訳の仕事でも、締切に間に合うように長時間働く必要はやはりありますが、在宅で仕事ができ、自分のペースで休憩を取れるのは有難いです。

これまで最も苦労したプロジェクトは、1週間で3万ワードを翻訳するという案件でした。そのコンテンツを翻訳しながら、他のクライアントからの依頼にも対応していく必要もありました。幸運なことに、万事うまくいきました。翻訳前後の文書のフォーマット調整を手伝ってくれた妻には感謝しています。

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あなたのオフィスまたは仕事場の様子を教えてください。窓や仕事場からの眺めはどんな感じですか? 毎日どんな景色を見ていますか?

リビングの一角に、仕事に適したオフィスを設置しています。良い品質の椅子と机を購入し、長時間パソコンを使用しても首が凝ったり関節痛になったりしないようにしました。私と妻は、2台のノートパソコン、1台のiPad、2台のスマートフォンを共有しており、10Mbpsの速さのWi-Fiも使用しています。また、CATツールやOCRソフトウェアなども購入しました。

私の机は、白い壁に向けて配置しているので、そこからは特に何も見えません。しかし朝は、外に出てフロントポーチで仕事をして、フルーツの木の緑で目を癒しています。日が高くなり、暑くなってくると、椅子を家の中に戻すんです。

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言語的・文化的見識から、他の人に特におすすめしたい本や映画はありますか?

私はノンフィクションの分野が好きで、特に歴史と宗教の分野を好んで読みます。私が高く評価している本の1冊は、Ibn Ata’illahが著した格言集『Hikam』で、13世紀の作品です。この本には、人生へのアプローチ法について、素晴らしいアドバイスが載っており、現在も広く読まれています。文章もその教え同様に美しいと思います。

仕事中につまむお気に入りの「翻訳者スナック」は何ですか?

午後の時間や深夜にもうひと頑張りするために、お茶かコーヒーを飲みます。コンピュータの前では食事はできないので、食べ物はナシです。

利用されているオンラインツールで、業務の効率化に最も役立っているものは?

マレー語を書く場合には、Pusat Rujukan Persuratan Melayu (PRPM) し使用しており、語彙やスペル、文法などを調べる際の公的リソースです。また、翻訳時間をざくっと計算したいときにGoogle翻訳を利用しています。

最後に、仲間であるGengo翻訳者へのアドバイスとして、翻訳者としてリラックスしながらストレスに負けないで翻訳をする一番良い方法を教えてください。翻訳者として仕事を始めたばかりの人へのアドバイスもお願いします。

あらゆる翻訳者は、翻訳という職業をその他のあらゆる仕事と同じように扱うべきだと思います。快適に過ごせる服装でも、在宅で仕事をしていても時間をきちんと管理しましょう。各種のミスを防ぐためには、言語や文化に関する知識を身につけることも重要です。

マレー語は美しい言語ですし、英語も同じです。私の意見では、翻訳者は高い文法スキルや豊富な語彙、きちんとした文化的知識を備えて、原文の言語と翻訳先の言語の美を維持する責任があると思います。

ストレス対策としては、スケジュールがすでに一杯なときは、新規案件が来てもお断りすることを学ぶべきでしょう。その他には、散歩に出掛けたり、休暇の時間を取ることもお勧めです。

 

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サラ サイウォック

The author

サラ サイウォック

ウェブ プロダクション担当。アメリカ、ミシガン州出身。Bowdoin Collegeのロシア語学科を卒業後、Gengoに入社。3ヵ国語をネイティブレベルに話し、さまざまなメディアや言語を通してアイディアを発信することに情熱を抱く。趣味は図書館で読書をすることと、夜中にオムレツを作ること。


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