人力翻訳サービスは実際いくらかかる?翻訳料金に影響を与える5つの要素

翻訳業界は価格設定が曖昧なことで悪名高いです。翻訳が必要な場合、最近までは自分で何とか翻訳するか、専門家に頼むかの二択しかありませんでした。消費者に選択の余地がないのをいいことに、従来型の翻訳代理店は目に見えないコストを追加したり、価格設定システムに抜け穴を作ったりして、利益の最大化を図ってきました。新規の翻訳サービスが業界の独占に対抗して反撃を開始していますが、これらの変化によってかえって、自分たちが実際何に支出しているのかが顧客にとって分かりにくくなっています。その結果、翻訳はどれくらいの費用がかかるのかという質問に対する簡単な答えは中々出ません。

このような状況では、業務関連で翻訳を依頼しようとして、頭を抱えてしまうことがあります。翻訳会社によって価格設定方法が異なり、全社共通の標準料金がないので、適切な意思決定のために必要な全ての情報を収集するのが難しいからです。それを少しでも明確化するため、様々な翻訳会社を利用する際に関わってくるいくつかの隠れた要素について一通りご説明したいと思います。何が翻訳の価格に影響を与えるのかを知ることで、お客様が情報に基づく選択を行い、投資に対する収益率を高めることができるようになれば幸いです。

翻訳の価格に影響を与える5つの要素

翻訳代理店、フリーランサー、クラウドソーシングサービスのいずれをご利用になる場合でも、全ての翻訳の費用に影響を与えるいくつかの要素があります。市場調査を実施する場合は以下の事項を参考にしてください。

  • 言語ペアの希少性:翻訳の最終価格に影響を与える最も大きな要素の1つは、もちろん需要と供給です。ルーツを共有し、近い関係にある英語とフラマン語のような言語ペアの翻訳が、言語間距離は遠いが翻訳家の数の多い日本語と英語のような言語ペアの翻訳よりずっと費用がかかる場合があるのは、このためです。ご希望の言語ペアの翻訳家を探すのが難しい場合は、最終的に費用がかさむことを覚悟しなくてはならないでしょう。
  • 言語間距離:文法や文化的背景が非常に異なる言語間の翻訳では、日本語や中国語のような共通言語を仲介とする方が簡単な場合があります。しかし、これは事実上、原文を二度翻訳することを意味します。この方法は特に、珍しい言語ペアでの翻訳でよく利用されます。あなたのプロジェクトにこの方法が必要かもしれないと思われる場合は、追加料金を払うことを覚悟してください。
  • 翻訳家の生活費:翻訳家の居住地は翻訳サービスの料金に大きく関わっています。翻訳家が東京都心に住んでいる場合、地方に住んでいる翻訳家と比べて報酬に対する要求や間接費がずっと高いので、それを補填するため料金も高くなります。費用の見積もりを計算する際は翻訳家の居住地を検討する価値があります。
  • 作業量:極めて大量の文章を翻訳する必要がある場合に、作業量の規模を拡大できない代理店を選択すると、彼らはその業務を完了するためにフリーランサーを雇わざるを得ません。これにかかる費用は、依頼者であるあなたが負担することになるでしょう。
  • フォーマットの要件:文書に特定の、あるいは通常と異なる要件がある場合、翻訳のための汎用プラットフォームを持たない代理店やフリーランサーは、費用をかけて急場をしのぐことを余儀なくされます。
従来型の翻訳代理店を利用する場合の追加費用

業界最古のプレーヤーである従来型の翻訳代理店は、確実に収益を上げるため多くのトリックを隠し持っています。請求書に影響を与える可能性がある具体的な要素をいくつか挙げてみました。

  • コンテンツの種類:法律文書であろうと財務文書であろうと、大部分の代理店は特定の種類の翻訳を専門としているので、あなたの業務分野の専門知識を持っている代理店を選択するようにしてください。そうでないと、余分な費用がかかる可能性があります。また、特定の分野内であっても異なる種類のものを翻訳するとより多くの費用がかかることがあります。例えば、電子メールの翻訳は、ウェブページの翻訳より安い場合が多いです。代理店に依頼する場合は、異なる種類の文書それぞれについて費用を確認し、損をしないようにしてください。
  • スタッフ:翻訳プロジェクトは代理店の主な収入源なので、あなたの翻訳に直接関係しない他のスタッフの給料も捻出できるように価格設定されています。これはやむを得ないことのように思えますが、業界が多様化したことにより、請求書のこの部分を大幅に削減することが可能です。これらの費用をほぼ完全に無くすことができるクラウドソーシングのような革新的ソリューションをご検討ください。
  • 価格設定システム:多くの翻訳代理店は、プロジェクトごとに事情が異なることを理由として、価格を明確に記載しようとしません。しかし、翻訳代理店がどの特定の価格設定システムを利用しているのかを知ることが重要です。最もよく利用されているのは語数による価格設定ですが、ページ数や必要な作業時間に応じて請求される場合もあれば均一料金の場合もあります。それぞれ独自のメリットとデメリットがありますので、必ず料金に関する詳細な説明を求めるようにしてください。語数による価格設定の場合、算出方法が原文ベースなのか仕上がりベースなのか尋ねるのを忘れないようにしてください。翻訳のプロセスで文章の量は大幅に増減するからです。

これら全ての余分な費用に直面すると、社内で翻訳を行いたいと考えがちです。業務で定期的に翻訳が必要な場合は特にそうでしょう。しかし、これは節約になるどころか、企業にとって必要のない大きな投資になってしまうことがあります。関連する費用の詳細については、社内翻訳と翻訳のアウトソーシングを比較したこちらの記事をご覧ください。

クラウドソーシングのソリューション

翻訳業界が価格革命を必要としていることは明らかです。幸いにも、クラウドソーシングの多くは、このような隠れた費用の多くに正面から取り組んでいます。現在は、クラウド技術を利用することで、仕事を求めて競い合う何千人もの翻訳の専門家を競争力のある1つの固定価格で世界中から雇うことが可能です。容易に拡張可能なこれらのプラットフォームは、品質を犠牲にすることなく、業界の曖昧な約束を一掃しています。

これら新しいサービスのおかげで、不明瞭な価格設定は顧客にも翻訳家にもますます通用しなくなっています。従来型の翻訳代理店も間もなく、業界の変革を受け入れざるを得ないでしょう。そうなって初めて、翻訳はどのくらい費用がかかるのかという質問に対する端的な答えが見つかるかもしれません。

Gengoの料金と対応言語

*Webサイトでご依頼いただいた場合の料金

Gengoでは、語数に基づく、競争力のある明瞭な価格設定を行なっています。弊社では、お客様の請求書にどのくらい追加費用を加えられるかではなく、お客様の投資リターンを最大化することを主眼としています。技術にこだわり、自動化されたタスク分配システムや多目的なトランスレーター・ダッシュボードを作成して、お客様の経費削減に貢献しています。翻訳の面では、翻訳メモリを利用して文章の中で繰り返し発生するフレーズを追跡し、承認済みの翻訳を再利用するので、同じフレーズの翻訳のために何度もお支払いいただく必要がありません。翻訳語数が100語の場合でも100万語の場合でも、翻訳開始から終了までにかかる費用を明確に知ることができます。

Gengoの翻訳料金はわかりやすく、低価格で、翻訳を要する文章の量とコンテンツに基づいて計算されます。無料のお見積もりは、オンラインの注文フォームをご利用になるか、当社の営業チームまでお問い合わせください。


ダニエル・スミス

The author

ダニエル・スミス

Gengoでコンテンツマーケティング担当。イギリス出身で、2013年に初めて日本に移住。趣味は観光、フォトグラフィー、そして音楽を聴くこと。


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