トランスレーターの殿堂入り: Zack

Zackは3つの言語ペア (日本語から英語、ドイツ語から英語、フランス語から英語) のトランスレーターで、通算500,000ユニット以上の翻訳を成し遂げたGengoの「ワードスミス賞」を受賞した1人です。現在、東京に拠点を置くZackは、日本語を完ぺきに使いこなせるようになるという目標を立て大学卒業後、日本に来日したそうです。

何ヵ国語を話せますか? どのようにして語学を学びましたか?

語学は昔から大好きでしたが、バイリンガルと言うにはほど遠い状態でした。大学卒業後、何か1つ外国語をマスターしたいと思い、日本に移住し、日本語の読み書き・会話が母国語のようになるまで帰らないと決心しました。日本語に興味を持ったのは、マスターしづらい言語だという評判があったからです。学び始めると、すぐに日本語が大好きになりました。

日本語の勉強は、6年前に日本に移住する前から始めていましたが、来日1年目は会話をするのに苦労しました。それでも、日本語を身に付けたいというモチベーションが高かったので、毎晩最低でも4時間は勉強するようにし、具体的な目標を設定しました。

努力の甲斐あって設定したすべての目標を達成し、日本語能力試験 (JLPT) の最高レベルにも合格することができました。その後、翻訳の仕事をするようになり、分野別の翻訳能力試験をいくつか受験しました。おかげで、ニッチな分野の日本語にも詳しくなりました。

私の結婚相手が英語をまったく話さない日本人であることもあって、今では日本語にどっぷり浸る環境にいますし、日本語を使うことは日常生活の一部です。やはり今でも言いたいことをどのように表現していいか迷ったり、会話についていけないときもたまにはありますが、その度に新しいことが学べますし、そのように学んだことは忘れません。

日本語のほかにも、私はドイツ語から英語へのトランスレーターとしても認定されています。ドイツ語を正式に習い始めたのは高校のときで、大学時代にはルクセンブルグからの交換留学生とルームシェアをしていました。ルクセンブルグの人にとってドイツ語は母国語ではないのですが (実は、ルクセンブルグ語という言語があるんです!)、彼らはドイツ語とフランス語を非常に流暢に話します。英語もほぼ完ぺきです。ルームメイトのように複数言語を話せるようになれたら、と思うとワクワクしました。また、相手が私の母国語を完ぺきに話せるのに、自分は彼らの母国語ではごく基本的な会話すらできなかったので少し恥ずかしくなりました。

ドイツ語を学ぶときにも、日本語のときと同じアプローチを使っています。ニュースの大半はドイツ語で読み、ドイツ語のトーク番組を少なくとも毎週1時間は観るようにしています。

おすすめの翻訳ツールは?

最初は、アルクJishoLingueeといった無料で使えるオンラインの辞書や用語集、訳例をよく使っていました。ですが、言語能力が一定のレベルに到達した後は、こうしたサイトは特定の用語の同義語を探すため以外にはほとんど役に立たないことが分かりました。

Gengoを通してMemsourceを知ってからは、フリーランスで受ける案件のほとんどにMemsourceを利用しています。かなり膨大な翻訳メモリ・データベースを集積しているので、翻訳の効率アップにはとても役立っています。あと、分野別の辞書は高価ですが普通のものよりずっと正確ですし、翻訳者を真剣に志す人は専門的な辞書を使えばいろんな発見があるでしょう。私はファイナンスや経済関連の翻訳をすることが多いので、日本経済新聞社が発行した2万語収録の用語集『経済ビジネス英語 (Economics and Business English)』を持っていますが、非常に役立っています。

Googleのサービスもよく使っています。Google画像検索は、馴染みのない固有名詞や具象名詞を検索して理解するのにぴったりですし、Googleの検索オプション機能は、PDFだけとか、完全一致する結果だけとといった形で検索条件を指定できて便利です。

他のトランスレーターと交流できるオンラインフォーラムも非常に便利です。Gengoには素晴らしいコミュニティとフォーラムがあり、他のトランスレーターにアドバイスを求めたり、経験を共有したりできます。また、Gengoのフォーラム以外にも、ProZTranslators Caféなどがあります。

ワードスミス賞を受賞するためには?

翻訳することを習慣にすることですね。100ワード程度の短い案件でも翻訳すれば、50万ワード達成への道はどんどん近づきます。私がこの目標に到達できたのは、その月にどれだけの業務ボリュームをこなす必要があるか、きちんと計画したからだと思います。

トランスレーターとしてできるもう一つのことは、Gengoを周囲に宣伝することです。私は幸運にも、たくさんの案件が回ってくる言語ペアを2つ担当していますが、知人がトランスレーターを探してるときにGengoをおすすめするのはいいかもしれません。小さな貢献でも積み重なれば、やがては大きな結果になりますから。

最後に、おそらくもっともも重要なことですが、Gengoの案件でのお客様の一人ひとりとの関係を大切にすることです。注文の量が、ほんの一行でも、大きな翻訳でも関係ありません。毎回、最高のサービスを提供すれば、お気に入りのトランスレーターに選ばれることも多くなり、翻訳をするチャンスはどんどん増え、ワード数も一気に稼ぎやすくなります。


メーガン ウォーターズ

The author

メーガン ウォーターズ

コミュニティ マネージャー。南アフリカ出身。イギリスのOxford Brookes University卒業後、日本のCustom Media KKにてエディターとして入社。グルメから経済まで幅広いカテゴリーを担当。その後、フリーランスのエディターとして活躍し、2014年9月にGengoに参画。


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